概要
乳腺外科の紹介
乳がんは全国で毎年8万人程度(2014年)の方が新たに診断され、現在女性では日本で最も多いがんとなっています。しかし死亡率では5番目(2017年)となっていて、即ち適切な治療をすれば治る可能性も十分にあるがんといえます。
乳がんは自己検診が重要ですが、定期健診、即ち触診、マンモグラフィー、エコーも早期発見には重要です。当院では乳腺専門外来を開設しており、検査は女性技師が担当します。
手術は乳房温存、リンパ節の郭清を省略する治療が主流です。組織型やステージに応じて、化学療法(ホルモン治療、抗がん剤治療、分子標的治療薬等)、放射線治療の組み合わせが必要となります。腫瘍によって治療内容が異なってきますので、ひとりひとりの患者さんとよく相談したうえで治療方針を決定しています。
こんな症状はありませんか
しこり
しこりには良性のものと悪性のものがあります。良性のしこりとしては、乳腺症によって正常な乳腺がしこり様にいくつか触れるもの、液体の貯まったのう胞、10~30代の若い女性に多い線維腺腫などが最も多いものです。乳がんはしこりの自覚で見つかることが多い病気ですが、無症状であっても健診で見つかることも多く、しこりが触れないからといって油断はできません。
痛み、赤み、腫れ
乳腺炎を起こしていることが考えられます。授乳中であれば乳汁のうっ帯がまず考えられます。抗生剤や切開が必要となることがあります。かなり進行した乳がんでもこのような症状が見られることがあります。
乳頭分泌
無色や白色のものは悪性の可能性は低く、血液が混じった赤色や褐色のものは検査が必要です。良性の乳管内乳頭腫や乳がんが考えられます。
乳がん検査の流れ
- 問診
- 視診・触診
- マンモグラフィー(SIEMENS社製 MAMMOMAT Fusion)
- 乳腺エコー
- 必要に応じて細胞診、組織診
費用について
しこりや痛みなど気になることがあって保険診療を行った場合、触診、マンモグラフィー、乳腺エコー合わせて総額4,200円程度となります。