インペラ(IMPELLA)補助循環用ポンプカテーテルを導入しました。
インペラ(IMPELLA)補助循環用ポンプカテーテルとは
Impellaは、心原性ショック等の薬物療法抵抗性の急性心不全に対して、大腿動脈から左心室 内に挿入・留置し、左心室から直接脱血し、上行大動脈に送血することにより体循環を補助す るカテーテル式の血液ポンプです。 Impellaは経皮的に挿入するカテーテル式補助人工心臓に なります。Impellaは単独であるいはPCPS(ECMO)と併用することで これまで救命できな かった 心原性ショックの患者さんを救うことのできる新しい補助デバイスです。
兵庫県下で当院 が8番目の導入施設となり、西宮市芦屋市この近辺では当院が初の導入になります。
IMPELLA補助循環用ポンプカテーテルの製品と構造
IMPELLA 2.5 ® / IMPELLA 5.0® の脱血・送血の仕組み
- インペラが回転することでカニュラを通して血液を吸引
- IMPELLA 制御装置でインペラの回転速度を制御
- 流量はインペラの回転速度に比例
より早く回転 = より多くの流量 を実現
パージシステムの役割と仕組み
モータ内への血液の侵入を防ぐためには、パージ圧は常に収縮期圧より高くなければならない
パージ圧 > 収縮期圧
IMPELLA 2.5 ® / IMPELLA 5.0® が血行動態に及ぼす影響
循環補助を目的とする既存の医療機器との比較
補助循環の種類 | 経皮的VAD |
IABP | PCPS | 体外型LVAD (左室補助人工心臓) |
植込型LVAD (左室補助人工心臓) |
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機能区分 | 193補助循環用ポンプカテーテル | 128バルーンパンピング用バルーンカテーテル | 125遠心式体外循環用 血液ポンプ |
129補助人工心臓セット | |||||
流量 | 1.0~5.0L* | 0.3~0.5L* | 3.0~7.0L* | 3.0~5.0L** | ~10.0L** | ||||
循環補助法 | 流量補助 | 圧補助 | 流量補助 | 流量補助 | 流量補助 | ||||
脱血送血方向 | 順行性 | 心臓に対して脱血・送血せず | 逆行性 | 順行性 | 順行性 | ||||
脱血 | 左心室 | 脱血 | 大静脈 | 脱血 | 左心室 | 脱血 | 左心室 | ||
送血 | 大動脈 | 送血 | 大動脈 | 送血 | 大動脈 | 送血 | 大動脈 | ||
ポンプ有無/ポンプ位置 | ○ / 体内 | × | ○ / 体外 | ○ / 体外 | ○ / 体内 | ||||
バルーン有無 | × | 〇 | × | × | × | ||||
呼吸補助 | × | × | 〇 | × | × | ||||
挿入方法 | 経皮的 | 経皮的 | 経皮的 | 外科的 | 外科的 |