西宮渡辺心臓脳・血管センターでは、心臓をはじめ循環器領域の高度な医療を支える最新鋭の診断機器を装備しています。
院内の各医療機器は専門病院にふさわしく心臓が綺麗に鮮明に写り且つ低侵襲で被ばく量が少なく患者さんになるべくご負担がかからない機器を取り揃えております。
またこれからも患者さんのお身体を第一に考えた医療機器の導入を目指してまいります。
最先端の Photon-counting CT 「NAEOTOM Alpha」
2024年5月、最先端の Photon-counting CT 「NAEOTOM Alpha」を導入しました。
全国でも 11施設のみに導入されている最先端のCTです。

Dual Source Photon-counting CT “NAEOTOM Alpha” の特長
高分解能、低被ばく、機能情報を同時に実現
Photon-counting CTは、高分解能化や低線量撮影、CT値の定量性などの基本性能が向上することに加え、X線フォトンのエネルギー情報を活用したスペクトラル解析(機能情報)が可能となります。
- 高画質(0.2mm/1,024matrix)
- 超低被ばく・低ノイズ
- 次世代のスペクトラル解析
時代が求めた新コンセプトCT (SOMATOM Perspective)
バランス感覚に優れたスキャナ

- Efficiency(効率)
- Low Dose(低被ばく)
- Image Quality(画質)
医療ビジネスの将来展望(Perspective)を満足させるスキャナです。
多彩な撮影機能で高精細な画像を提供
さまざまな被ばく低減機能
スペック
- 実装64列検出器(発光素子)
- 64DAS収集
- 0.6mm×64 / 1.2mm×32
- UFC検出器
- 6.0MHU管球
- 55kW発生器
- 管電圧:80/110/130kV
- 管電流:20-345mA
- 回転速度:0.6/1.0/1.5秒
- ガントリ傾斜:±30度
- 最大撮影範囲:1600mm
- 画像再構成時間:20画像/秒
- HeartView
- 128-slice(Interleaved Volume Recon)
MRI(磁気共鳴画像診断)装置『MAGNETOM Skyra 3T・Amira 1.5T』
ドイツ・シーメンス社製『MAGNETOM Skyra』3テスラMRI装置は、従来の1.5テスラMRI装置に比べ、2倍の磁場強度を備えており、微小病変の検出や精密な検査に対応可能となります。
心臓および周辺血管の高精細な画像に加え、頭部領域の精密検査、全身領域の検査に対応可能となります。特に心臓や脳血管、末梢血管専用の最新の解析装置を備えています。
また70cmの広い開口部を確保しており、今までより快適に検査を受けていただけます。
循環器用バイプレーン血管撮影装置『Artis zee BC PURE』
循環器領域の冠動脈形成術(PCI)を行うためのバイプレーン血管撮影装置として、ドイツ・シーメンス社製『Artis zee BC PURE』を導入いたしました。
この装置は、先端技術を駆使したX線発生器や平面検出器等が搭載されており、画像解像度の向上と被ばく線量の低減が同時に達成された画期的な装置です。さらに、最新の治療支援アプリケーションを採用し、心臓血管疾患の診断・治療における精度の向上が可能となります。
最先端の治療を支える超低被ばく血管撮影装置 Artis Q.zen
アブレーションの為に開発された、超低線量バイプレーンアンギオ装置
新たなテクノロジーにより生み出されたフラットディテクタ(FD)がもたらす超低線量での検査。アブレーションのための3Dガイディングアプリケーション,小児検査のためのフレキシブルなアームポジショニング。そして,血管撮影装置の基本であり,画像作成の根幹をなすイメージングチェーンを一新し,高精度ハイパワーX線管が,深いプロジェクションアングルでも,さまざまな体厚の被検者でも,透視や撮影で高いコントラストの画像を提供します。特に,長時間のX線透視を余儀なくされる心房細動アブレーション,そして,被検者被ばくに細心の注意を払う小児循環器検査で,真価を発揮します。
- アブレーション、及び小児循環器の為に開発された最先端の装置となります。
- 長時間のX線透視を余儀なくされるアブレーションにて超低線量での撮影が可能となります。
- zero electronic noise FD(zen FD) 従来では描出不可能な超低線量での撮影、透視を可能とする新開発のディテクターです。(ノイズを限りなくゼロにすることにより今までとは次元の違う低線量撮影を可能とします)
ハイブリッド手術対応血管撮影装置『Artis zee TA』
ドイツ・シーメンス社製『Artis zee TA』は、3次元CT撮影もできる血管造影装置が完備され、高度な心臓手術などに活用できます。従来の血管内に細い管(カテーテル)を挿入し造影剤を注入することで、微細な血管病変(狭窄、梗塞等)の診断・治療のみならず、従来CTでしか得ることのできなかった断層画像や3D画像の撮影も可能となります。
低体温療法装置『ArcticSun 5000』
アメリカ・Medivance 社製『ArctiSun 5000』は、患者の体温上昇/下降傾向をモニタリングしながら水温を自動調整するアルゴリズムを搭載しています。患者の体温を自動制御できることが最大の特徴となっており、低体温療法を正確に行うことが可能となります。
運動負荷心電図検査装置『トレッドミルML9000、MAT7000』
フクダ電子社製『トレッドミルML9000、MAT7000』は、虚血性心疾患の診断や重症度を評価するため、電動で動くベルト(トレッドミル)の上を歩きながら心電図や血圧を観察する装置です。
特徴は、非侵襲で虚血性心疾患を診断でき、負荷の強さを定量的に判断でき、さらに一定箇所での歩行検査が可能な点です。
インペラ(IMPELLA)補助循環用ポンプカテーテルを導入しました。
インペラ(IMPELLA)補助循環用ポンプカテーテルとは
Impellaは、心原性ショック等の薬物療法抵抗性の急性心不全に対して、大腿動脈から左心室 内に挿入・留置し、左心室から直接脱血し、上行大動脈に送血することにより体循環を補助す るカテーテル式の血液ポンプです。 Impellaは経皮的に挿入するカテーテル式補助人工心臓に なります。Impellaは単独であるいはPCPS(ECMO)と併用することで これまで救命できな かった 心原性ショックの患者さんを救うことのできる新しい補助デバイスです。
兵庫県下で当院 が8番目の導入施設となり、西宮市芦屋市この近辺では当院が初の導入になります。
IMPELLA補助循環用ポンプカテーテルの製品と構造
IMPELLA 2.5 ® / IMPELLA 5.0® の脱血・送血の仕組み

- インペラが回転することでカニュラを通して血液を吸引
- IMPELLA 制御装置でインペラの回転速度を制御
- 流量はインペラの回転速度に比例
より早く回転 = より多くの流量 を実現
パージシステムの役割と仕組み
モータ内への血液の侵入を防ぐためには、パージ圧は常に収縮期圧より高くなければならない
パージ圧 > 収縮期圧
IMPELLA 2.5 ® / IMPELLA 5.0® が血行動態に及ぼす影響
循環補助を目的とする既存の医療機器との比較
経皮的VAD | IABP | PCPS | 体外型LVAD (左室補助人工心臓) |
植込型LVAD (左室補助人工心臓) |
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機能区分 | 193補助循環用ポンプカテーテル | 128バルーンパンピング用バルーンカテーテル | 125遠心式体外循環用血液ポンプ | 129補助人工心臓セット | |||||
流量 | 1.0~5.0L* | 0.3~0.5L* | 3.0~7.0L* | 3.0~5.0L** | ~10.0L** | ||||
循環補助法 | 流量補助 | 圧補助 | 流量補助 | 流量補助 | 流量補助 | ||||
脱血送血方向 | 順行性 | 心臓に対して脱血・送血せず | 逆行性 | 順行性 | 順行性 | ||||
脱血 | 左心室 | 脱血 | 大静脈 | 脱血 | 左心室 | 脱血 | 左心室 | ||
送血 | 大動脈 | 送血 | 大動脈 | 送血 | 大動脈 | 送血 | 大動脈 | ||
ポンプ有無/ポンプ位置 | ○ / 体内 | × | ○ / 体外 | ○ / 体外 | ○ / 体内 | ||||
バルーン有無 | × | 〇 | × | × | × | ||||
呼吸補助 | × | × | 〇 | × | × | ||||
挿入方法 | 経皮的 | 経皮的 | 経皮的 | 外科的 | 外科的 |
ECMO(体外式膜型人工肺 ≒ PCPS:経皮的心肺補助)
膜型人工肺とポンプを用いた体外循環回路により、 患者様の血液を末梢血管から脱血し、 酸素化して体内へ送血する事により循環補助を行います。
当院では、 体外循環装置を用いた心肺蘇生法(E-CPR)も積極的に行っております. 患者さんの救命、 早期心拍再開を目標に、 迅速な導入を目指し定期的なシミュレーションと情報共有を行い日々研鑽しております。
超音波診断装置
心臓超音波検査は、対象者の準備が特に必要ではなく、リアルタイムの画像評価が可能です。
また人体への安全性が高いので、放射線を使用する検査と異なり繰り返し検査が可能です。
当センターでは、PILIPS製 『EPIQ CVx』、GEヘルスケアジャパン製『VividE95』を2台、富士フィルム製『LISENDO 880LE』、キャノンメディカルシステムズ製『Aplio i800』、『Aplio 400』の6台導入し、日本における心臓超音波検査機器の最高機種を使用し、心臓の構造が鮮明にわかるリアルタイム3次元動画、経食道3次元動画や、心筋の伸び縮みを評価する心筋ストレイン解析などを駆使して、今までに検出が困難だった各種疾患の発見や評価に威力を発揮しております。
当センターで導入している超音波診断装置
PHILIPS EPIQ CVx
2021年3月 導入
GE VividE95 2台
2020年6月 導入
富士フィルム LISENDO 880LE
2020年6月 導入
Canon Aplio i800
2020年8月 導入
Canon Aplio 400
臥位自転車エルゴメーター
2015年9月 導入